ご家族と力をあわせてこどもの健康を守ります。
小児科の特長
小児科では出生直後から中学卒業までの小児が対象です。
急な体調不良に加え、アトピー性皮膚炎や喘息・食物アレルギーなどのアレルギー性疾患、低身長・思春期早発症など内分泌疾患、けいれん性疾患や頭痛など神経疾患の診療および乳児健診・予防接種を実施しています。
アレルギー外来ではアトピー性皮膚炎・食物アレルギー・喘息の診療をおこなっています。食物アレルギーでは経口食物負荷試験を積極的におこない、できる限り摂取制限期間を短くし、アレルギーの克服を目指します。負荷試験はいかなる症状にも対処できるよう日帰り入院で最大限安全を確保して実施しています。
最近では乳児血管腫の内服治療や、心理カウンセリングにも力を入れています。
受診希望が多く予約がとりにくくなっておりますので早めのご予約をお願いします。
- 2020年12月より産後ケア入院を開始しました。
- 2020年11月より子育て支援外来を開始しました。
- 2019年4月より神経外来を開設いたしました。
小児科の診断・治療
子供は症状をうまく伝えることができません。診察所見はもちろんですが、身近なご家族からの情報をもとにできる限り痛みや負担が少なくなるよう検査や治療法を選択します。ご家族からの情報が多いほど不要な検査や投薬を減らせる可能性があります。お気づきのことがありましたら何でもお知らせください。
血液検査や尿検査、レントゲン、エコー、CTなどは当日に結果が確認できますので、検査結果に基づき投薬や入院など治療方針を決定します。
食物負荷試験、鎮静を要する画像診断や脳波検査などは安全確保のため日帰り入院での実施をお勧めしています。
成長ホルモン分泌刺激試験は、原則として3泊4日での入院検査を行っています。詳細は適宜ご相談ください。
小児科が対象とする疾患
急性感染症
肺炎・気管支炎・扁桃炎などの呼吸器感染症、急性胃腸炎、急性尿路感染症、髄膜炎など
痙攣性疾患
熱性痙攣、急性脳症、てんかん発作の救急対応
アレルギー疾患
急性じんましん、誤食等による食物アレルギー、気管喘息発作などの救急対応
その他
こどもの体調不良や育児の悩みなど、何でもご相談ください。
予約外来
対象疾患で初めて来院される時は、一般外来(午前)を受診して下さい。
日祝日以外、8:30~11:30まで受付しています。
紹介状をお持ちの方は事前に連絡を頂けるとスムーズにご案内可能です。
アレルギー外来
食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎(舌下免疫療法)など
- 気管支喘息
高学年のお子さんは呼気NO検査などを用いた気管支喘息の管理も可能です。 - アトピー性皮膚炎
外用療法が中心になる疾患です。お子さんの皮膚の状態や年齢にあわせた治療・予防に関わるスキンケア指導にも力を入れています。一緒に頑張りましょう。 - 食物アレルギー
不要な食物制限でお子さんやご家族の健康・生活に不利益が生じないよう、重症度に応じて食物負荷試験を積極的に実施し、正確な診断ならびにできるだけ早期の制限解除をこころがけています。栄養士による詳細な食品摂取状況の確認、栄養評価および個別指導も行っています。血液検査で陽性となったため、あるいはアレルギー症状が出たため摂取制限を開始したが、その後どのように再開してよいかお困りのお子さんがおられましたらぜひお越しください。 - アレルギー性鼻炎
慢性鼻炎の原因の一つにダニによるアレルギー性鼻炎があります。季節性の鼻炎もしんどいですが通年性となると年中鼻炎症状が続くため、睡眠不足、集中力低下などから成長発達を阻害することもあります。近年、5歳以上の小児に対して舌下免疫療法が適応となったことで、当院でも導入し満足の得られる結果が出ています。同様にスギアレルギーに対しても舌下免疫療法を行っています。
舌下免疫療法とは。 減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因である「アレルゲン」を少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。ダニとスギに対して舌下免疫療法を行えます。
開始初日に、舌の下に外来でお薬を含み、副作用が出ないかどうかを確認し問題なければ翌日からは自宅で舌下投与して頂きます。1週間後に増量し以後3~5年間治療を継続します。治療期間は長いですが、個人差があるものの早ければ数カ月で治療効果を感じる事もあります。
代謝・内分泌疾患外来
低身長、思春期早発症、甲状腺疾患など
専門医による診療および入院検査を行っています。
神経外来
てんかん、頭痛、チック、発達障害など
てんかんをはじめ、頭痛・チック・発達障害など幅広く診療いたします。乳幼児健診などで気になったお子さまや、発達障害を疑うものの公的機関の受診は要しないと判断されたグレーゾーンのお子さまも当院を窓口としてご利用ください。
カウンセリング外来
公認心理士によるカウンセリング・発達検査
心身症や起立性調節障害、不登校児のカウンセリングおよび発達検査なども行います。
その他慢性疾患
夜尿症・便秘症・乳児血管腫
- 夜尿症(おねしょ)
実は夜尿症はアレルギー疾患に次いで2番目に多い小児の慢性疾患です。自然に治ることも多く、病気の特徴上、誰にも相談せずご家庭で悩んでいることが多いと思います。夜尿症は子どもの自尊心を低下させ、自信をなくしたり、学校生活や友人関係に影響を与える要因となりえるため治療をお勧めします。
早めに治療する事で治療率が高くなるといわれていますので、是非ご相談ください。 - 乳児血管腫(いちご状血管腫)
皮膚の表面や内部にできる「赤あざ」の一種で、見た目からいちご状血管腫とも呼ばれます。生後数カ月から1歳にかけて急激に増大し、その後自然に縮小・治癒の経過をたどりますが血管腫の部位や大きさなどによっては瘢痕が残る場合があります。近年、第一選択治療としてβ遮断薬内服が位置づけられてきていますが、特に増殖期(どんどん大きくなってきている時期)に使用する事で効果が期待されますので早めにご相談ください。
当院形成外科では、手術、レーザー照射なども行っています。状態をみながらご家族の希望も配慮して決定していきます。
産後ケア入院(自費・完全予約制)
対象:産後8週間までのお母さんと赤ちゃん
産後、間もないお母さんの心身疲労の回復や育児不安の解消のための休息や育児に関する手技の指導、育児相談や、母乳育児支援などを助産師が中心となって行います。
小児科での検査
食物負荷試験
アレルギーを疑われるお子さんに原因と思われる食品を摂取させて、アレルギー症状の有無を確認し診断を確定します。また、検査で安全に摂取できる量を確認し、摂取を継続することによりアレルギーの克服に向けて積極的な治療を行います。検査は安全確保のため日帰り入院で実施します。
成長ホルモン分泌刺激試験
低身長の原因が成長ホルモン分泌低下であるかどうかを調べる検査です。さまざまなお薬を点滴して、その後何度か血液を採取しホルモン分泌量を測定します。検査の準備や副作用対策のため入院で実施しています。
鎮静下検査
MRI・CT・脳波・エコーなどの検査で診断・治療に生かせる正確な情報を得るためには、検査の間ずっと動かず安静にしていることが必須です。しかし、小さいお子さんには長時間全く動かずじっとしていることはとても難しいため、通常これらの検査を実施する際には睡眠導入剤を使用し、眠らせて検査をおこないます。
これらの検査を実施するため乳幼児に薬を投与することは特別なことではなく日本中のほぼすべての小児科および欧米の小児科で日常的に実施されており、ほとんどの場合大きな問題が起こることはありません。ただ、ごく一部のお子さんでは深く眠りすぎてしまったために呼吸が非常に浅くなってしまったり、痰がうまく排出できなかったりして呼吸状態が悪化することがあります。このため、万一の事態に備えて投薬開始時から薬の効果が切れるまで、お子さんの状態の変化にいつでも対応できる体制の整った状況下で経過観察することが望まれます。また、薬で睡眠導入している間は嘔吐による窒息のリスクも伴うため検査前の適切な食事制限も必要です。
以上の理由から、当院では上記の検査に際して投薬が必要なお子さんは安全に検査を実施するため、入院検査をお勧めしております。
受診時のアドバイス
気にかかることを伝え忘れないよう整理して来院しましょう。他院のお薬や検査データがある場合は内容がわかるものを持参してください。脱ぎ着のしやすい服装で、オムツや哺乳瓶、お気に入りのおもちゃも忘れず持参しましょう。
医師
小児科医長
小野 淳一郎
こども達が、病気にならないように、病気に打ち勝てるように、楽しく元気な毎日を過ごせるように、お手伝いさせて頂きます。
専門分野 | 小児科一般、血液、喘息 |
---|---|
資格認定・専門医 | 日本小児科学会 専門医 |
小児科医員
折山 恭子
資格認定・専門医 | 日本小児科学会 専門医 |
---|
小児科医員
赤野 文威
専門分野 | 小児科一般 |
---|---|
資格認定・専門医 | 日本小児科学会 専門医 |
非常勤医師
小児科
竹島 泰弘
専門分野 | 内分泌代謝 |
---|---|
資格認定・専門医 | 日本小児科学会 専門医 臨床遺伝 専門医 |
非常勤医師
小児科医師
小野 安希
専門分野 | 小児科一般 |
---|---|
資格認定・専門医 | 日本小児科学会 専門医 新生児蘇生法インストラクター |
診療実績
一般小児科入院(人)
H26 | H27 | H28 | H29 | ||
---|---|---|---|---|---|
呼吸器疾患 | 159 | 160 | 152 | 201 | ※1 |
呼吸器感染症 | 129 | 144 | 132 | 185 | |
気管支喘息発作 | 30 | 15 | 20 | 14 | |
消化器疾患 | 69 | 52 | 53 | 73 | ※2 |
感染性胃腸炎 | 62 | 48 | 46 | 67 | |
腎・泌尿器疾患 | 11 | 14 | 6 | 16 | ※3 |
尿路感染症 | 10 | 12 | 5 | 15 | |
神経疾患 | 30 | 33 | 28 | 24 | |
痙攣性疾患 | 20 | 27 | 24 | 22 | |
髄膜炎・急性脳症 | 7 | 4 | 3 | 1 | |
脳震盪 | 3 | 2 | 1 | 1 | |
その他の感染症 | 44 | 37 | 42 | 25 | ※4 |
ウイルス感染症 | 27 | 27 | 22 | 8 | |
蜂窩織炎 | 4 | 3 | 9 | 2 | |
膠原病・アレルギー疾患 | 28 | 17 | 16 | 31 | ※5 |
川崎病 | 24 | 15 | 9 | 18 | |
アレルギー性紫斑病 | 3 | 2 | 6 | 4 | |
その他の疾患 | 24 | 17 | 18 | 21 | ※6 |
ケトン性嘔吐症 | 16 | 6 | 7 | 11 | |
検査入院 | 62 | 108 | 133 | 93 | |
食物負荷 | 53 | 89 | 111 | 77 | |
低身長精査 | 2 | 10 | 10 | 3 | |
計 | 427 | 438 | 448 | 484 |
リストに記載されていない疾患名と人数(H29)
- ※1縦隔気腫1、自然気胸1
- ※2 腸間膜リンパ節炎3、イレウス1、クローン病1、肝機能障害1
- ※3 尿道損傷1
- ※4 トキシックショック症候群1、頚部リンパ節炎2、中耳炎1、伝染性単核球症1、口蓋垂炎1、不明(細菌)6
- ※5 アナフィラキシー7、じんましん2
- ※6 周期性発熱症候群1、アルコール誤飲1、薬物誤飲1、片頭痛1、歩行障害1、熱傷1、結節性筋膜炎1、自律神経失調症1、貧血2
新生児入院(人)
H26 | H27 | H28 | H29 | |
---|---|---|---|---|
母体感染症(GBS、肝炎、TORCH) | 39 | 20 | 20 | 19 |
母体疾患(甲状腺、糖尿病、膠原病) | 9 | 4 | 4 | 5 |
母児血液型不適合 | 1 | 1 | 2 | 1 |
異常分娩(帝切、自宅分娩など) | 21 | 31 | 22 | 10 |
双胎 | 2 | 2 | 0 | 0 |
早産/低出生体重児 | 10 | 20 | 13 | 7 |
過体重児 | 8 | 13 | 22 | 9 |
不当軽量児 | 4 | 5 | 4 | 8 |
遷延破水・子宮内感染 | 12 | 12 | 9 | 5 |
新生児呼吸障害(TTN、MAS) | 16 | 20 | 10 | 14 |
新生児低血糖 | 10 | 3 | 0 | 0 |
新生児仮死 | 6 | 7 | 4 | 5 |
新生児黄疸 | 9 | 2 | 3 | 7 |
先天性心疾患 | 3 | 1 | 2 | 1 |
急性腎不全 | 0 | 1 | 0 | 0 |
外表奇形/染色体異常 | 1 | 0 | 0 | 3 |
新生児嘔吐 | 0 | 2 | 1 | 2 |
けいれん | 0 | 1 | 0 | 0 |
頭蓋内出血 | 0 | 1 | 0 | 0 |
体重増加不良 | 0 | 2 | 3 | 0 |
計 | 151 | 148 | 119 | 96 |
休診・代診
2月16日 | 休診 午後 乳児健診 |
---|