医療法人明和病院

医療機能評価機構認定病院、臨床研修指定病院、兵庫県がん診療準拠点病院

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2年と6ヶ月

2年と6ヶ月

2018年9月27日

今回は、かつて明和病院の研修医だった1人の先生の話です

【平成28年4月】
研修医4人(♂×4)が明和病院にやってきました
“彼”はその中の1人でした
(当時の定員は4人)

4人中3人はすぐに打ち解けて、
研修医室でよくはしゃいでいました

しかし、彼1人だけは寡黙で、
すぐにその輪に入っていけないような・・・
大人しくて不器用そうな男でした(ゴメン!)

【平成28年5月】
不器用そうな彼は、臨床の場でもやはり不器用そうでした(^^;;)

彼に用事があってER(救急外来)に赴くと、
彼は数人の患者さんを相手にてんてこ舞い!!
目が合った瞬間、
『お願いですから、今僕に話しかけないでください!!!』
という目で訴えられたっけ(笑)

そんな不器用な彼から
まるで兄貴のような気持ちで目が離せなくなりました

【平成28年7月】
彼は当時リリースされたポケモンGoにはまり
病院から寮まで帰る道すがらだけでなく、
夜な夜なスマホ片手に寮の近所をウロウロする姿が度々目撃される

【平成28年8月】
病院見学のシーズンがピークとなり、
それまで何度か病院見学に来てくれた医学生と一緒に
たまに食事をしに行く機会がありますが、
彼はよく一緒に付き合ってくれました
(ただ単に晩ご飯を浮かしたかっただけかも知れない)

【平成28年12月~翌1月】
彼は明和病院を離れて、H大学救命センターと
N協立脳神経外科病院に2ヶ月間院外研修に出ました

そして、2月に戻ってきた彼の目つきを見たERのS師長が、

『なんか目つきが変わった・・・
 ひと皮むけたような気がする・・・』と言った

この頃から彼の心に余裕が生まれた・・・
  ・・・ような気がする(だけかもしれない)(笑)

【平成29年4月】
彼は2年目の研修医になりました
そして、新しく5人の研修医が着任しました

1年前の彼と同じく、
初めて医師として臨床の場に投入された1年目の研修医は、
“何が分からないのかすら、分からない”
というカオスの状態に陥りましたが、
彼は後輩の面倒をとてもよく見てくれました。

まるで、1年前の彼自身を教えるかのように。。。。。

【平成29年8月】
彼と同期で2年目のS先生が兵庫県北部にへき地医療研修に行ったため、
2台の車に分乗して、研修先の病院に近い温泉へ
1泊旅行に出掛けました。

この時、彼は、“彼女ができた” ことを皆に告白!!


男ばっかりの珍道中でした(笑)
 このときの様子は、ブログで4回に渡って綴っています
 2017年8月14日付 夏休み(その1)
 2017年8月15日付 夏休み(その2)
 2017年8月16日付 夏休み(その3)
 2017年8月17日付 夏休み(その4)完結編
 を、ご参照ください

【平成29年11月】
彼の同期のY先生がへき地医療に赴いたため、
私は彼を誘ってY先生に会いに行くため
二人で特急列車に乗って旅に出ました。

お酒とおつまみを買い込んで、
片道3時間以上かけてY先生に会いに行き、
日本海の“のどぐろ”や“松葉ガニ”を堪能し、
城崎温泉に寄って帰ってきました

日帰りは正直きつかったが、楽しい思い出になりました
 

【平成30年1月】
平和な街としても名高い西宮であるはずなのに
寮の辺り一帯の駐車場が車上荒らしに遭う。。。

彼が必死にお給料を貯めて買った車も被害に遭い、
彼の父親(元プロゴルファー)が選んでくれたゴルフクラブの入った
ゴルフバックが無くなってしまい、
親思いの彼にとっては、それが一番ショックだったようです

『親父が1本ずつ選んでくれたんです・・・』
そう言って、すっかりしょげてしまった彼に
『その分これからいっぱい親孝行したらいいやん!!』
と言って励ましたら
『そうですね!そうします!!』 と、
明るい笑顔を見せてくれました

この時、近くで働いている彼の彼女は、
お昼休みに自転車を走らせて会いに来てくれたらしい
さぞかし心強かったに違いない

【平成30年3月】
彼は他の3名の同期の研修医と共に、
明和病院の研修を終えました

しかし、彼はK大学の医局に入局し、
最初の半年間の関連病院における研修先として、
明和病院を希望してくれました

これによって、専攻医として
あと半年間だけ明和病院に残ることになりました

そしてなんと、彼は彼を支えてくれていた彼女と
晴れて入籍することになりました!!
おめでとう~~~~♪♪♪

【平成30年4月】
新たに5名の研修医が臨床研修を開始

彼は、誰よりも頼りになる先輩になっていました

【平成30年9月】
1年目の研修医も2年目の研修医も
彼にはとてもお世話になりました

その感謝の気持ちを込めて、
小さな中華料理屋さんで、
ささやかではありますが
心ばかりの送別会を開きました

全員が集まったと思いきや、
まだ空席が2つ・・・・・

乾杯も終わり、コース料理が運ばれてきたとき、

『おうっっ!!元気!!??』

他の病院で小児科医として働く彼の同期が駆けつけてくれました!!

そうこうしているうちに、

『うぃーーーーっす!!!』

これまた北播磨の山奥で泌尿器科医として働く彼の同期が
車を飛ばして駆けつけてくれました!!

思いがけない展開に、
・・・やっぱり嬉しそうでした♪♪♪



そして明日は彼の明和病院の最後の日・・・・。


中松君、
君はめっぽう不器用だったが、
立派な頼りがいのある先生になりました

整形外科の外来で、
患者さんと話をしている先生は、とっても頼もしかったです

これから長い整形外科の医師としての人生、
しっかりと歩んでいってください。

そして、まもなく書き始めて丸2年になるこのブログの
今回100本目となるこの話が
彼の卒業へのはなむけになることを
とても嬉しく思います


臨床研修事務担当 N

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